2011.9.12
昨日にひきつづき・・
心の中でイメージしてシミュレーションしなくては・・と書きましたが、(←2011.9.11ブログ)
「イメージする」ってこと自体、かなりハードルが高いのかも知れません。
だって、見たことのないもの、まだ体験していない未知のことをイメージするのって、
むずかしいですよね。
イメージのもとになるのは想像力でしょうか?
そして、その想像力のもとになるのは、きっとその人の「経験値」だと思います。
実際に体験したことだけでなく、
見聞きしたことや、
本で読んだり勉強したりして得た知識、
テレビのメディアやネットなどから得た情報・・
それらが各自の感覚、感性とブレンドされて、
それぞれの心の中に構築されていくイメージ。
それこそがシミュレーションのもとになるのではないでしょうか。
たとえば・・
阪神淡路大震災当時神戸に住んでいた母は
現在は東京に住んでおりますが、
半年前の大地震の時もそんなにあわてることもなく
ただ、最初の揺れの直後に、お気に入りの陶器の人形の置物の底面を両面テープでしっかり棚の上に固定し、余震でも落ちにくいようにして、それだけでなく、その人形が置いてある玄関棚のすぐ下の玄関のたたきには毛布を厚く敷き詰めて、もし、万が一落ちた時にも衝撃で割れにくいように少しでも衝撃を和らげるようにいろいろと工夫していました。
誰でも落ち着いて考えれば思いつくことでも、
ふつうはあわてふためいてしまってそこまでは気付かず、
即、行動に移すこともないのではないでしょうか?
まさに、過去の経験のなせる技。
経験値。
既に大震災を経験していたので、動じることもなくすぐに地震の大きな揺れに対するシミュレーションができて具体的に対策を講じられたのだと思います。
我が家でも、以前から食器棚のとびらには全てストッパーが付けられ、地震対策がされています。
震災自体は体験していませんが、
震災直後に実家のあった神戸へ行って現地の様子を肌で感じ、
両親や友達からのリアルな体験談を聞いたことによって、
地震に対する「経験値」が増え、大地震が来た場合を想定して事前に準備していたのです。
だから、3月の大地震でも全く何も壊れませんでした。
これも地震に対するシミュレーションをしたおかげでしょう。
阪神淡路大震災については、かなり報道されてきていたので、
そのすさまじさを見聞きして知っていたつもりだったのが、
3月の大地震に伴うさまざまな大混乱を実際に経験して、
多くの人々があらためて地震の恐ろしさを身にしみて感じたはず。
今回、東北だけでなく、広範囲にかなり頻繁に大きな余震があり、
余震以外でもあちこちで地震が多発してるので、
誰もが、地震という災害に対する「経験値」があがって防災への意識が高まっていますね。
明らかに日本全体がシミュレーションのたいせつさに気付いていると感じます。