2011.9.14
ひとつのものでもそれぞれが思い描いているイメージの違い、それが人によってどれだけ違うのかに気づいたのは、東京から神戸に引っ越した時でした。
靴。
当時、東京に住んでいた頃は、「靴」と言えば黒か茶、夏用に白の3色、バッグは靴の色にそろえて、というイメージしかなかったのが、
靴で有名な神戸元町高架下の商店街に一歩足を踏み入れてみてびっくり!
プチ・カルチャーショックを受けたのをはっきりと覚えています。
さすが、おしゃれな港町神戸!
赤や黄色、ターコイズブルー、黄緑とカラフルで派手な色目の靴ばかり。
しかも、ゴールドのバックル付きの目立ちまくりのデザインや、見たこともないようなインポートもののデザインなど、それまで私が抱いていた「靴」のイメージとは全く異なるものばかりディスプレイされていました。
バッグと靴の色をそろえるなんていうルールもなく、皆、服や好みなどに合わせて自由に靴を選んでいました。
(今でこそ全国的にいろいろな色の靴があふれていますが、おそらくそれはバブル以降の傾向。当時はの東京はもっと地味でコンサバだったのです。今でもやはり、関西の方が東京より派手なのはおんなじですが。)
初めて見た時はびっくりしたカラフルシューズも、
美しい神戸の街並みや景色をバックにすると、
派手できれいな原色中心のファッションもぴったりマッチして違和感がないのに気付きました。
当時の東京と神戸って、まず、空の色からして全く違いました。
北にゆったりと連なる六甲山のグリーン、
背景の神戸の青空は高く高く澄んでいて、
家の北側の窓からぼーっと空と雲と六甲山を見ているだけで
心が「ふぁ~っと」癒されてリフレッシュされる感じ。
ちょっと山の上の方にドライブするだけで、眼下に「バァーっと」大きく広がる神戸の景色は、
「キラキラ」の有名な夜景だけでなく、
昼間の青空の下でも開放的で美しく、
それまで私が見慣れていた東京の都会の「どよ~んとした」イメージの
無彩色満載の景色とは全然違いました。
(←2011.9.13ブログ)
南側には深く広がる青色の海、停泊している白い船が青さを一層ひきたてて・・。
北は緑の山と青い空、南は青い海と青い空。
どちらも「空」の色、スケールが東京の空とは全くの別物でした。
一口に「青空」と言っても
イメージがこれほど違うとは!
靴・・空・・同じものでも
人によって
住んでいる場所によって
その背景によって
実際に心の中に浮かぶイメージは全く別物で、
皆、それぞれ全く違うイメージを持っていること
心に描いている絵=イメージがそれぞれ違っているということ、
神戸に引っ越してあらためて実感しました。
クレヨンの「そらいろ」はひとつでも、
「空の色」と言われてイメージする色は人それぞれ
微妙に、いや、たぶん、大幅に違うんですよね。
*クレヨンの色といえば・・
「空の色」のイメージがいろいろと異なるのと同様、「肌色」イメージもさまざま。
たとえば、移民の国アメリカ、
人種のるつぼと言われるニューヨークなどでは
実際にそれを目の当りにできますよね。
当然、
アメリカには、日本のように「はだいろ」という表記のクレヨンはなく、
子供たちがお絵かきで人の顔を描くときなどは
「peach」(ピーチ)という表記のクレヨンを使うとか。
肌色=peach=桃色=ピンク・・???
私達日本人には「肌色=ピンク」というだけで違和感がありますが、
いわゆる「白人」の肌色をイメージするとそれもありなのでしょう。
肌の色がさまざまな国では、貼ってもめだたないように
バンドエイドの色も多種多様!
(最近は透明系のものも普及しているらしいです。)