10月末、アメリカを襲ったハリケーン・サンディ。
ニューヨークなど東海岸を直撃、火事など大災害を招いて、多くの死傷者も出したハリケーンは、大停電、株式市場ストップ、大統領選の遊説中止、ニューヨークマラソンも結局キャンセル・・と、未だ地下鉄など都市機能が麻痺している大参事を招きました。
最も被害が大きかった2005年8月、ルイジアナ州ニューオリンズを襲ったハリケーン・カトリーナに次ぐ被害というひどい状況のようです。
日本の台風や地震同様、
アメリカのハリケーンも、毎年、その被害は甚大ですが、
日本と違う点がひとつ。
チャリティ。
今回も、11月2日には、被災者支援のためのチャリティコンサートが開催されて、スティーヴン・タイラー、ボン・ジョヴィ、ブルース・スプリングスティーン、スティングなど超大物ミュージシャンが参加して、集まった2300万ドル(=19億円近く!!)が赤十字を通じて復興支援に寄付されるというニュース。
さすが、アメリカならでは。
すばやい対応。

こちらは、ハリケーン・カトリーナ後1周年に合わせて2006年に発売された
「ザ・ダーティ・ダズン・ブラス・バンド」のアルバム「What's Going On」
ご覧のように、洪水で水浸しのニューオリンズの街の写真をジャケットにもCD盤自体にも使用したこのアルバム、

「収益を寄付します」との記述もあって、すぐに購入しました。

中に入っているインナースリーブの写真も悲惨な光景ばかり。

水浸し・・。
アルバムジャケット全体から悲しみがあふれているかのよう・・。
ザ・ダーティ・ダズン・ブラス・バンドは、いわゆるブラスバンドでおなじみの管楽器「チューバ」よりももっと大きな「スーザフォン」も交えたニューオリンズのブラスバンドで、他のアルバムはニューオリンズジャズ、ブルーズに、ファンクやソウルも織り交ぜたブラック・アフリカンならではのファンキーで渋い曲やノリのいい曲が多いのですが、

(2004年、ブルーノートでのライブ後にCDにサインをもらいました)
この「What's Going On」というアルバムは、マービン・ゲイの名作、ベトナム戦争の反戦メッセージアルバムをカバーしていて、暗く重く悲しく、まるで、ハリケーンの被害に合ったニューオリンズの貧しいブラック・アフリカンの人々のやるせない気持ちを代弁したようなアルバム。
「ハリケーンから1年経っても、まだニューオリンズは復興していない!」という強い怒りのメッセージ(ハリケーン被災者への政府の対応への不満?)さえも感じます。
ニューオリンズ出身のミュージシャンが被災した自分達の街のために、このように直接的な形でチャリティアルバムを通じて、世界中にメッセージを発信して行くのも、アメリカならでは。
今回の、メトロポリス、マンハッタンをはじめとした東海岸のハリケーン・サンディの被害をダウンサウスのニューオリンズの被害と比較することはできませんが、いずれにしろ、常に一番災害被害のしわ寄せを受けるのが貧しい人々、年老いた弱者達・・。
ハリケーンの被害からの1日も早い復興を心からお祈りしつつ、久しぶりにザ・ダーティ・ダズン・ブラスバンドのアルバムを聴きました。
「復興」と言えば、
昨年の東北大震災の復興も然り。
彼の地のハリケーン被害だけでなく、原発被害も含めた東北大震災の被災者の方々が1日も早く、故郷の地で、以前のように温かく平和に過ごせる日々が訪れますように、あらためて心からお祈り申し上げます。
追記
なんと、本当に偶然なのですが、
前回のブログ(←2012.11.1.ブログ 「レコードのアートの世界」)の
ジャケット写真の画像の左列下から3番目に
今回取り上げたアルバムの原曲、マービン・ゲイの「What's Going On」のジャケットが!


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